ayan_no0の日記

0番目のあやん 手紙というかたちの日記

番外編 どうしてお笑いを論じてしまうのか

こんにちは。今回は徒然なるままに日記を書きます。

M-1グランプリを見ました。名前すら聞いたことない人がいるといけないので、書き添えますがM-1グランプリはM(漫才)の1番を決める大会のことで、その決勝戦は先日朝日放送テレビテレビ朝日)で放送されたばかりです。

毎年の勝者はその日を境に環境が一変し、多くの仕事のオファーが発生し、一躍時の人となるわけです。最近はそんなに一気にスターダム☆みたいな空気感じませんが。

この大会自体は、秋口から予選が行われ、予選は地上波のTVで放送されないもののその動向を専用サイトなどで見守るファンが年々増えています。

 

www.m-1gp.com

 

時は遡り、2006年。

私が大学生をしていた頃。

私は、某大学の落研落語研究会)から派生した「お笑いサークル」に所属していました。その頃は、第二次漫才ブームが去り、サークルのメンバーも30人ほどしかいなかったように感じます(あまり来ない先輩なんかもカウントすると40人くらいにはなるかも?)。インカレサークルなのに、年齢制限ないのに、入会制限もないのに。

 

メンバーは粒揃いで(お前がいうな、ですが笑)7年生のSさん、すでに事務所に所属して芸人をしていたIさん、M-1の一回戦を突破したKさん、Nさんなど、人数こそ少なかったものの、その他の戦績(プロアマお笑い大会やお笑いライブなど)はそこそこで、他大学と比べてもトップグループだったことは確かだったと思います(大阪芸大のサークルも強かったなあ)。

7年生のSさんに至っては、他大学で同様のお笑いサークルを一人で立ち上げ、規模を拡大させていました。

 

私はというと、高校生の時に、その大学の文化祭へ行き、客引きをしていた、のちの先輩に

「今、無料ライブをしているので見に来ませんか!?」

と声をかけられたのをきっかけに、どハマりし、早々に受験を終えた後、サークルのHPを毎日のように眺めては、大学生になったら、絶対にここに入るぞ・・・などと妄想していました。

 

そして、春になり、私はお笑いサークルのスタッフとしてメンバー入りをすることになりました。舞台美術、照明、音響、映像(映像ネタの補助)やHPの管理、ライブ前の立て看づくりなどを行なっていました(ついでに彼氏もできた)。

 

今ほどではありませんが、お笑い芸人をしている人には、大学の落研出身者が意外と多く、また、大学を卒業して芸人になる人も一定数、昔からいました。例えば、私のサークルは光浦靖子さんなどが所属していた落研から派生して生まれていますし、サークルの創立メンバーがコントグループをしていた同胞として、小島よしおさんがいます。でも私が所属していた頃は、弱小も弱小、テニサーが同じ居酒屋にやってきたら、チリになって消えてしまうような小さなサークルでした。

でも、このサークル今は、数百人のメンバーを抱えるマンモスサークルになったようです。先日NHKに密着されていました。ウケる。

私が卒業した後のメンバーの中には、ひょっこりはんの宮下くん、にゃんこスターアンゴラ村長佐藤さん、ハナコの岡部くんがいます。すっかり登竜門ぽい出立です。

 

そんなサークルにいたことも、今は昔。

いつかその時のことを書きたいと思いますが、今回はそんな私がM-1を見た話してす。

 

思い返せば毎年なんだかんだM-1を見ていて、今年も「鎌倉殿の13人」とどちらをリアタイするか迷いつつ、結局M-1を見ました。

 

ここまでかなりダラダラと、脈絡なく書きましたが本題です(やっと!笑)

現在のパートナーとはそのサークルで出会いました。

我々はどちらもお笑いを進路に選びませんでしたが、賞レースの動向は各種把握しています(お笑いのコンテストは実にたくさんあるのです、ビッグコンテストだけでもめちゃくちゃたくさんあります)。また、昔のように小さなライブハウスに通うことは無くなりましたが、M-1は3回戦くらいから出場コンビをチェックします。でも、インターネットに(あるいは深夜ラジオリスナーに)多くいる「分析屋」ではないと思います(いや、ラジオにいるってのは偏見ですが笑)。例えば、「このネタで笑うわけにはいかない、なぜならこれは正統派ではないから」などと思うことも思ったこともありません。自分にはそういった類のポリシーはありません。かなりのゲラですし、大概のネタを面白いと感じることができます。テクニック不足や(最低ですが)練習不足にも寛容です。噛み倒しているコンビが一般観覧客に意図しないウケをすることがありますが、それにも寛容です。

 

むしろ、私は人とお笑いを見て、そのネタに関して「議論しないこと」に意識的になっています。

 

大学生の時、サークルの活動で最も重要だったのが自主単独ライブですが、その準備として「ネタ見せ」をしていました。面白いことをびっくりするくらい真面目にメンバーで議論し合うのです。ネタ見せとは、あらかじめメンバーにネタを披露してダメ出しをしあうことです。

ネタ見せでいつも思っていたのが、「誰のどのネタも面白いな」ということです。私の沸点が低すぎるというわけではなくて、「真面目に本気で考えたものは面白い(成果が出ている)」ということです。むしろ、そのテーマを表現するスキルと練習量で面白さが決まるような気がすると思っていました。

お笑いの「センス」は誰にでもあって(望めば手に入って)、それを伝え切ることだできるようになるまで鍛錬する「努力」が誰にでも手に入れられるものではない(望むだけでは手に入らない)気がします。

だから、これって、論じる意味あります?

 

これって、人生30年余りを生きてくると「答え」な気がして、なんだか胸がキュッとします。

 

才能がない、なんて人はいない気がします。

今回のM-1にも多くのニューフェイスが参加していました。大学生の頃はエントリー数は3000組くらいだった気がしますが、今回は7000組を超えているそうです。多くの人が参加しますが、上位までやってくるのは結局「努力ができた人」なのだと思います。

f:id:ayan_no0:20221219203437j:image

今年のウエストランドのネタの中に、

「お笑いを分析しているお前ら」とありましたが

私も矛盾した存在として、首がもげるほど同意して、大笑いしました。

 

努力を知らない奴に分析されてたまるか

大好きだから全てを知った気になって分析したい

実力もないくせに分析するな

分析ができるくらい自分は精通している

 

自分の中の矛盾を感じながら、本当に本当に、面白かったです。

 

 

タイタンが、お笑い界のティーターン、巨人になった1日でした。

 

(私は男性ブランコのファンです)

 

と、しっかり論じたところで結びとします。