17通目 もはや遠すぎるあなた
私と貴方の距離は相変わらず。一歩も近づくことなく、いまも私の片思いです。
相変わらずあなたのSNSを見ています。
今回は「ひとりめの彼女」について書いています。
前回のお手紙のとおり、あなたはプロレスに熱中していますが、今週はその熱量が加速しています。まず現場(試合観戦)数。ここ最近は週に二回ほどイベントを予定に組み込んでいるようです。
もう一つはお友達。プロレス観戦のきっかけになったご友人と、同じ高校のお友達、主にそのお二人と現場に出ているようです。
あなたの日記からは少しずつお仕事の話しが減ってきました。上司との面談をこなしていくなかで、状況が改善したのでしょうか。それともプロレスに集中して仕事のことは忘れたいのでしょうか。
どちらにせよ、私はみつめています。
ところで、ここ最近のあなたのプロレス熱に、私の方はというと、すっかりおされています。Instagramに無限にアップされる選手たちの写真、現場に行くために金策を語るTwitter。うーん。同じ熱量で、試合見に行けるかっていうと、無理な気がする…いや、行ったら好きになるかな…(私は年末の格闘技の試合など、殴り合いが苦手です)
あと、プロレスファンの方には言えないですが、プロレスと八百長の違いが私にはあまりわかりません。むしろ、ミュージカルとプロレスって近いものがあるのでは?とか考えています(これむちゃくちゃたくさんの人に怒られそうだな)。
最近のあなたが遠すぎて、一緒にお茶を飲んでだべったとしても、話しが保つかどうか自信がないくらいです。
私たちはやはり、なるべくして、疎遠になったのでしょうか。
私は本当に「あなた」に会いたいのか。おしゃべりがしたいのか。ゆらゆら消えそうな風前の灯。
あなたへ手紙を書き始めて、つまり、あなたに会ってみたいと思ってブログを始めてから、私にはいくつか変化がありました。
まず、この一年くらい誰にも会わず、誰とも遊んでいなかったのですが(職場へ行くことや、一人で出かけることは別として)、幾人かに連絡を取り、実際に数人の人と会いました。みんな好きな人たちで、楽しかったし、「あぁ、やはり人は会って、話している時が一番楽しいなぁ。会いたい人には会わないとなぁ。」と感じました。
あと、私は訳あって休職し始めたのですが今もうその職場を辞めようと思っています。春先に知人が言った「足るを知る」と言う言葉が胸に響いて、決心を後押ししたと思います。
さらに、新しくやってみたいことと、ちょっと無理矢理だけど始めてみたこと、がいくつかあって、前向きにスタートを切れたと思います。
じわ、じわ、っと変化しています。
なんだか、退廃的で、斜に構えて、大人ぶっていた高校時代と比べると、私は180度違う人間になったかもしれません。あなたの想像する私はもういないかもしれません。
もはや、私とあなたの再会は、新しい出会いかもしれません。
新しいあなたと新しい私。
また友達になれますか?
新しいスーツを新調しに電車に乗りながら
あやより